リンゴを科学する 2010

 12月4日土曜日、東北新幹線が全線開業し、週末の青森市はかなり賑っ


ている様子でした。また弘前市では、県のりんご品評会が行われました。


僕は品評会へ出品したにもかかわらず、別のイベントへ。今年は“特栽”、


いわゆる減農薬栽培に取り組んでいるので、主に外観を評価する品評会はあ


まり関心がありませんでした。どこへ行ったかと言いますと、「リンゴを科


学する」という、弘前大学公開講座へ参加して来ました。

弘前大学農学生命科学部の先生方が、リンゴについて様々な角度から2日間


で計6つの講演をしてくださるのですが、毎年楽しみに参加しています。


 農業はまだ勘と経験に頼っている部分が大きい気がするので、出来るだけ


データに基づいて科学的にりんご栽培を行いたいと考えています。


『リンゴの減農薬栽培と農薬ドリフトの低減』という講演は、現在僕が取り


組んでいる“特別栽培農産物”が中心の内容で、2007年時点で青森県


証の特別栽培リンゴは87ha、全体の0.4%にすぎず、やり方次第で将


来があるのではという事で、現場で役立つ話が多く、勉強になりました。と


同時に、「リンゴ園は有機栽培(無農薬栽培)のラストフロンティア」とある


本に書かれているそうですが、いわゆる減農薬栽培の難しさを、改めて実感


しました。僕は、はじめに減農薬ありきでリンゴ栽培を考えておらず、味の


追求を第一に考えていますが、来年度も“特栽”は続ける予定です。


また、『中国における日本産りんごの消費動向』という講演も、中国の方も


味を重視しているという結果に、糖度が高く甘酸のバランスの良いコクのあ


るリンゴを目指していかないとと、改めて感じました。


大変有意義な2日間でした。