先日、りんご農家の先輩方3人と、『奇跡のリンゴ』という映画を観てき
ました。ご存知の方も多いと思いますが、化学合成農薬や肥料を使わずにり
んごの自然栽培を行っている、木村秋則さんの人生を描いた映画です。
木村さんの妻が農薬に負ける体質だった事、そして本人の強い探究心から、
約10年の歳月を経て、化学合成農薬を使わない栽培にたどり着くと言う内
容です。様々な人間ドラマに感動しました。また、津軽のりんご農家にスポ
ットが当てられたと言う事では、共感や懐かしさに包まれながらの心地良い
一時を味わえたと思います。
そして、ここからは同じりんご栽培者としての感想となりますが、この映
画により、農薬=悪といった風潮にならないか多少心配していましたが、杞
憂に終わった様です。りんごの葉を食い荒らす大量の虫の画も、消費者には
驚きだったと思います。
自分もどちらかと言うと農薬に負けやすいし、子供のためにも極力農薬を減
らそうと、減農薬栽培に取り組んでいます。ただ現在の防除体系も、りんご
栽培=病虫害との戦いの歴史から築き上げられたもの。どれが良い悪いはな
く、消費者が自分のライフスタイルに合わせて選択するだけです。
木村秋則さんは尊敬しますし、土作りに関しては大変参考になりますが、自
分の経営からは無農薬栽培は現時点でできません。また先人の築き上げてき
た防除体系にも敬意を表しながら、慣行栽培の半分以下の農薬使用である
“特別栽培農産物”に取り組んでいきたいと思います!
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