梅雨の中休みといった今週、当園ではりんごの袋かけ作業を行っていま
りんごの幼果一個一個に袋をかけていくのですが、袋をかけない無袋栽培に
比べて、1枚あたり4円前後のコストと労力がかかります。病害虫から果実
を守るために始まった袋かけですが、現在では主に、貯蔵性を良くするため
(ジョナゴールド、ふじ等)、果実の着色を良くするため(世界一等)、果面が
サビ状になる障害の軽減(金星等)などが目的です。
しかしながら品種改良により、無袋栽培でも貯蔵性や着色が良かったり、ま
た前述した様に労働力不足のために、袋をかけるりんごの割合はかなり低下
しました。加えて無袋栽培に比較して食味が劣るため、当園でも数年後は完
全無袋栽培の予定です。
さて、なかなか目に見えて進まない袋かけ作業の最中、青森県りんご剪定
士3年目の研修が本日行われました。りんご栽培について多くの著書を出さ
れている三上敏弘さんと、りんご協会技師の工藤貴久さんの講義でしたが、
お二方とも知識が豊富で理論的、興味深く拝聴しました。
(講義をする三上敏弘さん)
三上敏弘さんは、数年前に某りんご業者さんの懇親会の席で色々とお話をさ
せていただき、完成したばかりの著書をいただいた事がありました。その際
今日工藤貴久さんも同じことを言われましたが、数か所ある園地をなるべく
見回る様にしていますし、それが楽しみでもあります。三上敏弘さんに書い
ていただいたこの言葉は、りんご栽培における私の道標となっています。