2011年産りんご、なぜ花芽不足?

 昨日の午後から断続的に雨が降り、お湿り程度ですが干ばつ気味の農作物


にとって恵みの雨となりました。現在のりんご園は葉が生い茂り、緑一色の


景色です。

 さて今年は、全県的あるいは全国的なのかもしれませんが、りんごの花芽


が不足という事態になりました。花が咲かないと実も着かず、りんごの減収


見込まれます。もちろん地域や園地、樹や枝、品種によって違いやバラツキ


があるのですが、丸葉樹の15年生前後の比較的若い樹や“サン北斗”など


の樹勢が強めの樹が、また品種では“ふじ”や“王林”といった晩生種が花


芽不足が深刻な気がします。


りんごの花が少ないという年は初めて経験し、茫然自失といった感じですが


今後同じ事が起こらない様に、しっかりと原因を考えないといけません!


県の調べでは、昨年の花芽形成時に高温が続いた事が大きく影響している様


です。高温時は葉や果実の呼吸量や水分の蒸散が非常に多くなり、樹体養水


分の消耗が激しくなります。樹勢が強めの樹や若木は、特に蒸散が活発だっ


たのではと思います。また、花芽形成時の日照時間が少なかった事も原因の


様です。


そして、花芽不足は複合的な要因から起きたと思いますが、昨年の過着果も


影響が大きいのではと考えています。今までは“隔年結果性”を感じた事は


無かったのですが、これからは樹勢に見合った着果量を徹底しなければと思


います。


整枝剪定などである程度異常気象も克服できるように、技術を磨き研究して


いかないと!