今月は関東や降雪の少ない太平洋側の地域でもドカ雪となり、多方面に多
大な被害をもたらしました。気象に関しては、想定外の事が普通に起る近
年。自然相手である農家は特に、危機管理意識を高めなければと感じます。
こちら青森も真冬日前後の冬らしい日が続く今週、確定申告の準備を済ま
せ、昨日、本日と2日間、青森県りんご剪定士研修へ参加しました。昨日は
午前中に弘前市の下山司さん、午後は平川市唐竹の内山国仁さんの剪定を見
ながら理論を学びました。午後の研修は同じりんご剪定士6期の仲間であり
りんご立木品評会第一席を受賞した相馬さんの園地で行われました。立木品
評会とはりんごの玉揃え、着色、着果量などが総合的にその年に最も優れて
いる園地を競うものです。
講師の内山さんは葉とらずりんごに取り組まれている方なので、今回の研修
はとても楽しみでした。剪定は、やはり採光性を重視。そして、私たち6期
の剪定士たちに自論の確立を目指せ!とアドバイスをいただきました。先生
のおっしゃった“関係性と現象の見極め”という言葉、的確かつ簡潔で、剪
定時における道標となりそうで印象に残りました。
そして本日は、各班ごとの実技研修。私の班は全員で9人、弘前市、黒石
市、平川市、青森市の方々です。朝待ち合わせ場所に集合し、午前中は平川
市新館の班長の園地へ。
こちらの園地は地力が良く、枝量が多い印象でした。収量は多そうですが作
業性が悪そうなので、その辺を意識して剪定に臨みました。しかし、県内各
地区の剪定のプロの集まりだけあって、仕上がりもさることながら、みるみ
午後は黒石市高館の加藤さんの園地へ移動。こちらは午前中の園地と正反対
に枝量が少ない印象。採光性や作業性重視もありますが、一番はその園地の
地力が弱いため、そこを見極めての剪定なのだと感じました。
予定より早めに剪定が終わり、さらに青森市浪岡の有馬さんの園地へ向かい
ました。こちらの園地は教科書の様な園地で、こなれた良い枝が多く、間引
く枝の選定に時間を要する感じでした。
園地視察などで県内の色々な園地をみて回ったりはしますが、実際剪定に臨
むと、各園地ごとにより深く色々な事が見えてきて、とてもおもしろい経験
となりました。