剪定時の道標

 好天が続き、雪どけが目に見えて進む青森県津軽地方。晴空の下、気持ち


よく剪定も進みます。


 さて先日3日間ほど、青森県剪定士養成事業の研修へ参加。今回は班ごと


に園地を巡回して剪定について意見交換するもので、そのうち1日間は私の


園地で行いました。

まずは1本の樹を、9人でじっくりと議論しながら剪定。色々な見方、考え


方に触れ、とても勉強になります。

より多角的、複眼的にりんご樹を捉えられる様になりました。剪定はどの枝


を残しどの枝を切り落とすのか、選択の連続です。鳥の目で俯瞰的にりんご


樹の骨格を見定め、虫の目で枝の素質を見極める事が出来れば、切り落とさ


れる枝が分かってきます。特に若木時の方向づけは、ヒトもそうですが、大


変重要だと実感しています。


千差万別のりんご樹たち、当然悩んだり剪定しにくいものもあります。そう


いう時でも、りんご協会常務の内山国仁さんが言われた「関係性と現象の見


極め」という言葉が良いヒントとなります。枝の太さと長さのバランスや、


新梢の伸び具合など、りんご樹の生理を見極めるポイントを究極的についた


言葉だと思います。まさに剪定時の道標です。