理想のりんごの樹形とは?

 今日の昼休み、先輩が是非見せたいりんご園があるという事で、りんごづ


くりのご近所さん5人で弘前まで出かけました。


工藤貴久さんという方のりんご園なのですが、一番の印象は樹が低いという


事です。そして枝量も絶妙で、果実は36玉前後で揃っていて、「サンふ


じ」につきものの、“つる割れ”と言うりんごのつる元に亀裂が生じる障害


があまり見受けられませんでした。日光の投射も良く北側の枝も十分に赤く


色づいていました。


我々が質問すると懇切丁寧に説明してくださり、独自の着眼点や理論に感心


しっぱなしでした。

因みに工藤さんは、りんごの生産者組織で剪定やりんご栽培に関する講師な


どをしておられ、その技術と知識は青森県内でトップクラス、という事は日


本でもトップクラス、つまりは世界でもトップクラスなのではないでしょう


か。


また、葉取りしないのが普通のように言われ、今までの既存の秋の作業工程


で苦しんでいるのがばからしく感じられました。さらに、自分を慕って勉強


がてら手伝いに来てくれる若者たちにお客さんを紹介してあげるなど、安く


さい言葉かもしれませんが心が広く、何か自分が小さく感じられ今までの


常識が打ち破られた感じです。


帰りの車の中では、これからのりんごの樹の仕立て方は低樹高みたいな話に


なりましたが、僕が今回思ったことは、お客様のために美味しいりんごを追


求していくと、そのための樹形は後からついてくるんだなという事です。


りんごの消費量が落ち込む中、量から質へ流れが確実に移ってきています。


より美味しいりんごを追求しようと感じさせられた一日でした。