最近の悪天候時は、資材の支払いやお世話になった方々へのあいさつ回り
といった日々ですが、先日は40アールほど園地をお借りしている方の所へ
行ってきました。無事収穫を終える事が出来た報告をするとともに、借地代
を渡してきた次第です。
園地をお借りしてちょうど5年が経ちました。やはり、1年限りではなく数
年というある程度のスパンで借りる事が出来たおかげで、園地に愛着がわい
てくるのはもちろん、その園地の特徴がだんだんと分かり、それに応じて
色々と対処する事が出来ました。主に“未来ライフ”という、“つがる”よ
り早く収穫出来る品種と、“ふじ”と半分半分といった割合の園地。“未来
ライフ”という品種は、食味は早生種の中でも良いのですが、果実のツルも
とに亀裂が入る“ツル割れ”という障害が多く出て、生産者泣かせでもあり
ます。また、立地的に風当たりがものすごく良い所でもあるため、とても工
夫しがいがあるというか、やりがいのある園地とも言えます。
おおまかな方針は、風当たりが強いため、台風等のリスクが比較的少ない早
生種、極早生種への切り替えを念頭に置き、なるべく“未来ライフ”のツル
割れ障害が出ない様にと、試行錯誤しながらやってきました。
自分で植えた苗木も大きくなり、とても愛らしいです。
先方の思いをお聞きし、またこちらの思いも伝えてきました。また亡くな
られた園主の方が剪定士の大先輩にもあたり、いつもその話になってしまい
ます。自分が今第6期の剪定士となって、より偉大さが分かる思いです。父
親ほども離れていましたが、先駆けて色々な事にチャレンジする方という印
象が強いので、私もそんな風にありたいと思います!
おそれ多くも、亡くなられた大先輩が使用していた剪定鋸をいただいてしま
芸術的な線と、黒檀という高級木材で作られた柄は、まるで美術品の様で
す。そして何より、その先輩が使用していたという事がプライスレスで、や
はり何よりもうれしいです。