久々の映画館、『ブラック・スキャンダル』

 こちら青森県津軽地方は、大寒中もそれほど降雪がなかったものの、冷え


込みはやはり厳しかったです。日曜日に寒気がし、その晩熱が上がり、不覚


にも今シーズン2回目の、風邪でダウンとなってしまいました。

今回は動く事もままならず、宅配のりんご詰め作業をやっと行えるくらいで


した。インフルエンザでないのが幸いですが、3,4日も剪定ができない


と、何かもどかしいです。こういう時は、読書や映画を観て楽しもうと、割


り切るしかありません。


 昨日は病院で点滴後、多少調子が良くなった気がし、かと言ってりんご園


にも行けるほどの体力もないので、映画を観に行ってきました。何年ぶりか


の映画館です。CMを見て、久しぶりに観たい衝動にかられた映画、『ブラ


ック・スキャンダル』(原題Black Mass)。

ギャング、FBI、政治家等の世界にも興味をひかれますし、また『フェイ


ク』(原題Donnie Brasco)という映画が大好きなので、とても楽しみでし


た。ジョニーデップは『フェイク』ではFBI、今回はギャングの方を演じ


ているのですが、まるでドキュメンタリーといった感じの作品でした。CM


からのコミカルな印象は、微塵もありません。マフィア映画ゆえに人が殺さ


れるシーンが数多くあり、観た後は暗澹とした気持ちになりましたが、深く


心に刻まれた感じがします。淡々と描かれるジョニーデップ演じるマフィア


のボスの人生、拠り所は“仲間の忠誠心”のみで、常に仲間を疑い容赦なく


殺していく姿に、切なさや寂しさも感じます。また、幼少期の恩というか仲


間意識に“忠誠”を誓い、エリートコースから脱落してゆくFBI捜査官に


も悲哀を感じます。


権力の側であるFBIがマフィアとつながり、それにより人が殺されるのは


非常に怖いです。権力側が暴走してしまったら、一般市民はどうする事もで


きません。権力の代表である政治家、官僚、警察等は、まずはしっかりと、


暴走しない様に憲法で権力を縛られるべきだと思いますし、我々国民も監視


し続けなければいけません。


ブラック・スキャンダル』のジョニーデップ、相変わらず役作りが素晴ら


しく、演技も観ている方が胸糞悪くなるほど最高でした。また、FBI上司


役のケビンベーコンも、相変わらずダンディでした。