全国リンゴ研究大会IN岩手

 9月3、4日と一泊二日の日程で、岩手県のつなぎ温泉で開催された


「第56回全国リンゴ研究大会」に参加してきました。


3日の午後は大会テーマである「明日を拓くわい化栽培技術をめざして」〜


誰にもやさしい楽々栽培を追求〜に沿って、研究発表や事例発表、パネルデ


ィスカッションなどが行われ、夜は交流会。

4日の日は一日かけて岩手県内4か所のりんご園を視察したのですが、すべ


てわい化園。岩手県ではわい化の普及率が70%を超えており、わい化栽培


の先進地なのです。

さらに、りんごの樹の高さを低く抑える「低樹高栽培」への取り組みが行わ


れています。


樹を低く抑えると、ハシゴの上り下りが少なくなり、作業効率が楽になると


いう最大のメリットがあります。二段位の踏み台に乗ると、ほぼすべて手が


届くそうです。

デメリットは、収量が慣行の仕立て方より落ち、雪害も心配です。ただ、岩


手県は積雪が多くても50cmとのことで、また、視察した園地は経営規模


が大きいので、低樹高栽培が可能なのかなと感じました。栽培技術はもちろ


んですが、土地や栽培面積に適していることが一番です。


また、江刺りんごは高値で有名ですが、ブランド化や販売などの取り組みに


ついて聞いたのですが、とにかく選果が厳しいとのこと。収穫したものの3


割ははじかれるそうです。


総じて岩手県のわい化栽培は、作業効率を重視し次に品質、収量は二の次と


いう印象でした。


良い所は採り入れつつ、自分の園地と経営規模に適した仕立て方を模索して


いくことが大事だと思いました。