りんごの摘果作業が忙しい中ではありますが、先週“有機農業等情報交換
会”に参加してきました。有機農業等に取り組んでいる園地で主に開催され
るのですが、園主の果樹栽培の姿勢や工夫に感動したり刺激にもなるので、
毎年楽しみにしています。ちなみに“有機農業等”の“等”とは、JAS法
に基づく有機農産物のみではなく、それに準ずるというか、化学肥料と農薬
を慣行の半分以下で栽培する、県が認証する“特別栽培農産物”なども含め
てという事です。
さて今回は、りんごどころ弘前の“有限会社ゆめりんご”さんの園地で行
ダントツのりんご生産量を誇る地域だけあり、栽培面積も15ヘクタールと
圧倒的!大規模にりんごをはじめとした果樹経営をするのはすぐに出来るも
のではありませんが、僕も含め農家の方は、もっと経営感覚を磨かなければ
と感じます。
いちごからさくらんぼ、ブルーベリー、桃、そしてりんごと、切れ間なくフ
ルーツを供給している所は、台風などのリスク分散にもなり、見習わなけれ
ばと思います。
園主である平井秀樹さんの“特別栽培農産物”りんごの防除のポイントは
生育初期の病害予防と、果実の外観を大きく損なう秋季のすす斑病の対策だ
そうです。昨年はすす斑病に苦労したので、僕もそこのところは外せないな
と痛感しています。また、りんごの“サンふじ”を11月10日から収穫し
始めるそうで、折角1年かけて育てた果物を味がのらない状態で収穫してし
まわないように、台風や鳥害も心配ですが、ある程度我慢も必要かと思いま
す。
販売側から“シニア野菜ソムリエ”の資格を持つ一戸昭彦さんのお話もあ
りましたが、イメージではなく根拠のある安全が競争力につながると言う様
に、“特栽”や“JGAP”の取得がより一層意味を持ち、環境負荷の低減や食
の安全・安心が求められている気がします。
ただ生産する時代はとっくに終わり、僕も(有)ゆめりんごさんのように、土
づくりから販売までこだわりを持った経営を目指していきます。雇用も生
み、まさに理想のゆめりんご。