晴耕雪読

 今朝は曇り空で剪定日和だったのですが、昼前から吹雪に変わり、先が見


えづらく顔が痛いくらいの横殴りの雪のため、早めにりんご園から帰宅。

りんごの荷造り、段ボール代の支払い、除雪などを終え、後は読書。ゆっく


り本が読めるのも、比較的時間に余裕がある冬の間くらいです。


 “歴史”や“社会”といったカテゴリーは昔から好きなのですが、加藤陽


子さんの『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』という本を読みました。

それでも、日本人は「戦争」を選んだ

それでも、日本人は「戦争」を選んだ

戦争を中心として、日本の近現代史を高校生に語るスタイルの内容です。


学校の教科書だけでは内容的に、その当時をなかなか実感しにくいですが、


日本が日清戦争から太平洋戦争までどのように辿ったのかを、当時の社会状


況や他国との関係の流れ、手紙や日記に裏付けられた為政者たちの思惑など


から読み解き、また、高校生との授業スタイルなので退屈せず読みやすく、


当時の状況が目に浮かんでくるほどです。


「何故勝ち目のない太平洋戦争に臨んだのか?」と、何か単純明快な理由を


求めてしまいがちですが、当たり前ですが実際は、色々な事情が複雑に絡み


合って時代の流れの中で起こるべくして起こったという事です。


未来に向けてより良い国際関係を築くためには、過去を客観的に正しく理解


する事から始まると思うので、大変有意義な1冊でした。