“葉とらずりんご”を考える

 今日も相変わらず蒸し暑い一日となった中、財団法人青森県りんご協会が

主催した、「葉とらずりんごの課題と展望」という講演会へ参加して来まし

た。講師は、青森県内でもとりわけ“葉とらずりんご”を積極的に販売して

いる、農業生産法人(株)青研、代表取締役、竹谷勇勝さん。会社の歴史から

始まり“葉とらずりんご”の取り扱い状況について事細かに語ってくれまし

た。

今日の話の中で考えさせられたのが、“葉とらずりんご”の定義。

葉を取らないりんごはすべて美味しいというわけではなく、極端な話、北向

きの低い枝の“葉とらずりんご”より、慣行栽培の南向きの高い枝の方が断

然糖度も高く美味しいのです。しかし消費者には、糖度が高い=“葉とらず

りんご”という考えが浸透していて、期待を裏切ることもしばしばあるので

はないでしょうか。竹谷さんも言われていましたが、最初に“葉とらず”あ

りきではないと思います。

現在は“葉とらずりんご”=糖度が高いりんごと大雑把な感じですが、これ

からはグループや業者さんごとに、(株)青研さんのような光センサーによる

糖度保証など、明確な定義が出来あがってくる事でしょう。

そして名前も、例えば“高糖度りんご”や“甘熟りんご”など、より分かり

やすいものになってくるのかなと思ったりします。

午後からは“葉とらず栽培”に取り組んでいる田沢俊明さんと中畑元男さん

のりんご園を視察。それぞれ明確な考え方に基づいたりんご園で、大変参考

になりました。

(田沢俊明氏)

(中畑元男氏のわい化園。地上高4メートル超!)