今日の朝刊に、「葉とらずリンゴ栽培普及目指す」という記事が載ってま
「葉とらずりんご」とは、着色むらを無くし果実全体が色付くようにする
「葉とり」という作業を行わないで栽培したりんごです。秋のりんご園での
作業の大半は「葉とり」で占められます。それを省く事によって、色むらが
でき見た目は悪いですが、葉でつくられた栄養分が果実に行き渡り、糖度が
上がるということです。生産者にとっては、着色管理の省力化になります。
ただ、「葉とらずりんご」だと何でも糖度が高くて美味しいというわけでは
ないと思います。
「王林」などの青りんごは、基本的に葉とりを行いません。そして、糖度も
高いです。しかし、北側の低い枝や枝の量が多すぎると、いくら葉を取らな
いからといっても甘くはなく、むしろ渋いくらいです。つまり「葉とらず栽
培」は、慣行栽培以上に日光の投射が要求され、単に「葉とらず」=甘くて
美味しいというイメージがついてしまう事は、消費者の期待を裏切りかねま
せん。
僕は、青りんごにも、反射シートと言われる銀色や白のシートを敷いたりし
地面の光を反射、または乱反射させ、日光を樹冠内部にまで行き渡らせる
と、樹冠内部の温度も上がり、光合成が活発になり、栄養分が多くつくら
れ、甘味が増すと考えてます。
「葉とらずりんご」は、省力化の観点からますます増えてくると思います
が、味重視をうたうだけに、栽培・管理方法などを研究していく必要があり
ます。