昨日は雪という事もあり、平川市で行われた『リンゴを科学する』という
弘前大学が主催する公開講座へ参加してきました。毎年この時期に開催され
ているのですが、興味のある講演テーマが多くあったので、何年かぶりの参
最初の講演は、鮮度保持技術、スマートフレッシュについて。“スマートフ
レッシュ”とは、青果物の成熟を促すエチレンの作用を阻害する事により鮮
度を保持する技術です。りんご各品種ごとに、主にCA貯蔵との比較したデー
タが紹介されとても興味深かったです。基本的に“サンふじ”などの蜜の入
りやすいりんごは、内部褐変のリスクがあるため、スマフレに向かないとの
事。その他実験結果で向かないとされた意外なものに、“シナノスイート”
“グラニースミス”、“ピンクレディー”などがあり、褐変、軟質化、ヤケ
などが理由だそうです。そしてスマフレに適している品種が、“シナノゴー
ルド”だそうで、味が安定していたそうです。
また“スマートフレッシュ”は収穫後の果実にくん蒸処理する、ポストハー
ベスト剤のため、健康に問題ないという話ですが、そこをどう消費者に伝え
そしてりんご栽培に携わる方々の高齢化や人手不足で、有袋栽培がかなり減
ってきているため、スマフレがりんごの後期販売の要となっていくのかどう
か、青森県のりんご産業にとって大きな課題だと感じました。
2講演目は、今年発生が目立った“黒星病”について。そして3講演目は
毎回楽しみにしている伊藤教授による「有機栽培と特別栽培」について。今
年は“うどんこ病”も多く発生し、この二つの病害が来年度の防除の課題で
す!私はあまり農薬を使い過ぎるというか頼り過ぎるのも、逆に菌の耐性を
高める気がするので、来年も減農薬栽培である特栽をやりますが、色々と
ヒントになる事が聞けた気がします。