農家の労務

 いよいよ、26年産りんご栽培のスタートです。まずは整枝・剪定から。今


週、切り初めとなりそうです。


 さて、りんご栽培において不可欠なものが、マンパワー!摘花・摘果、葉


摘み、収穫など、機械化が難しく人の手に頼る部分が大きいです。多くのり


んご農家が春と秋の農繁期に、多かれ少なかれ人を雇っているのではないで


しょうか。しかし、労務管理をしっかり行っている所はかなり少ない気がし


ます。労務管理の基本は、従業員の立場で考える事。そうすると、少しでも


多く給料を、また万が一の時のために労災に加入を、トイレの設置など色々


思い至ります。けれども、農業経営の厳しさもあり、最低賃金以下や労災未


加入、トイレが無いなどといった所も多いのではないでしょうか。


そして、出来る限り従業員の事を考えての労務管理を行っているつもりでも


労働基準法等に事細かにのっとっている農家は限りなくゼロに近いと思いま


す。税務などは勉強されている農家さんは多いですが、労務の話題はほぼ耳


にしません。


労働法は、労働者を保護するために作られています。もちろん労働法は必要


ですが、なかには労働法を本来の主旨ではなく、逆に雇用主を苦しめる、い


わゆるモンスター従業員の方もいたりします。そして労使間のトラブルにな


った時、たとえ雇用主に正義がある場合や、その分野での慣行や常識的な事


でも、労働者側が有利となってしまいます。因みに、全国3万人の弁護士の


うち、労働法を専門とする経営者側の弁護士は、わずか100人程度だそう


です。


農家などの自営業の場合は特に、労働法に関する労働者の無知と良識で経営


が成り立っているといっても過言ではないかもしれません。モンスター従業


員への対策はもちろん、労使間でもめ事が無いように、人を雇用する農家は


労務も勉強する必要があります。

これだけは知っておきたい「労働基準法」の基本と常識

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社長は労働法をこう使え!

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