台風接近時の選択

 心配だった台風24号ですが、りんごの落下は免れないと覚悟していたの


で、奇跡的に消滅しホッと胸をなでおろしています。


台風接近となると、見た目の着色だけで収穫してしまうという事があったり


します。以前僕もありましたし、昨年は全県的に、黄色品種“トキ”の早も


ぎで消費者や市場の評価を落としてしまいました。宅配ではもちろん、農協


や市場への出荷の場合でも、味ののっていない状態での収穫は、顧客が離れ


たり安値精算へつながったりと、結局は自分で自分の首を絞めている様なも


のです。しかし、一年間手間暇をかけて栽培してきたりんごたちが、収穫直


前で落とされてしまうと、収入がなくなり経費だけが残って、再生産出来な


くなってしまいます。


生産者はプライドを持って、台風接近時でも味がのっていないものは収穫し


ない。そして消費者にはこの様なリスクも理解していただき、適正な値段で


買い支えていただければ、未熟果の流通は減り、台風時の生産者の心配も幾


分減るのではないでしょうか。


下記写真は先日選りもぎした“世界一”と“紅玉”です。

“世界一”は大きなものでは1キロ近くになります。

上記写真は変形果で、名づけて“夫婦りんご”♪


忙しい最中この様なりんごに出くわすと、気分が安らぎます。