冬の田んぼアート

 青森県田舎館村の田んぼアート知名度は今や全国区だと思いますが、雪


で田んぼが覆われるこの時期にもアートを見る事が出来ます。それは、雪原


と化した田んぼをスノーシューで踏み固めて模様を描く“スノーアート”!

英国人のサイモン・ベックさんという方が70×160メートルという雪原


のキャンバスに、11時間も歩いて完成させたそうです。


 駐車場からスノーアートまでへのアプローチが、りんごの木箱とキャンド


ルに彩られた小径となっており、雰囲気を醸し出しています。

ベックさんの作品の反対側の雪原には、彼の指導を受けて描かれた、地元団


体の作品も見る事が出来ます。刺子をイメージしたものだそうです。

 田んぼという資源をフルに活かしたイベントのアイディア、毎度ながら感


心してしまいます。津軽地方の厳しい冬ですが、上手に楽しみたいもので


す。

冷蔵庫で保温?!

 上記写真は、りんごを保管している冷蔵庫です。この様な、何千、数万箱


をストック出来るものは、組合や会社組織で所有している事がほとんどで、


私も貸し冷蔵庫の一区画をお借りしている次第です。


 さて、冷蔵庫内ではりんごが冷やされて、春先頃まで一定期間品質を保て


るのですが、同時に極寒期は保温の役割も果たしています!青森県津軽地方


の特に1〜2月は、氷点下10℃前後という事も珍しくありません。りんごは水


分がほとんどですから、車庫や倉庫に置いておくと、果実が凍ってしまいま


す。そうなってしまったものは、たとえ見た目が何ともなくても、果実の内


部の方で障害が出やすかったりと、リスクが増してしまいます。


 極寒のりんご園で剪定した後に冷蔵庫に入ると、あたたかく感じます。青


森県という寒冷地ならではの冷蔵庫の役割の一面ですね。


因みに、極寒期に北海道へりんごを発送する時も、りんごが凍らない様にク


ール冷蔵便で送る場合もあったりします。

2016年産りんご、在庫わずか

 2016年産りんごの在庫も残りわずかとなってしまい、おかげさまで今


月中には売り切れの見通しです。いつもご愛顧いただき、どうもありがとう


ございます!

(冷蔵庫内の様子)

現在は2017年産りんごに向け、剪定作業に勤しんでます。剪定7割また


は8割と言われるように、りんごの品質を左右する要の作業です。


2017年産はお盆の頃の“恋空”という品種かスタートしますので、どう


ぞよろしくお願いいたします。

剪定は選定

 りんごの品質を左右する要の作業、剪定。そのりんご樹の空間を最大限利


用して、品質の良いりんごをより多く収穫するために行います。そして、高


品質のりんごをより多くとるために、樹勢を整えてあげます。樹勢が強いと


花芽が着きにくいし、とれるりんごも美味しくなく、逆に樹勢が弱いと果実


が小さく、樹自体も弱ってしまいます。樹勢を整えるべく剪定するための指


標となるのが、新梢(その年に発生した枝)の伸び具合。


また、ただただ真っ直ぐに枝をのばすだけでは枝が、ひいては樹が弱ってし


まうので、適期に切り返して樹形をつくり変える、同時に切り替える枝を育


てるための間引き。どれを間引くかは枝の素質で判断。素質の良い枝は少な


いですから、観察を誤ったら取り返しのつかない事になるので要注意。この


基本に則り、あとは臨機応変にと言った所です。


ひとつとして同じ樹がないところが、剪定を難しく感じさせ、また楽しい所


以かもしれません。

2017年、切り初め

 新年あけましておめでとうございます!


除雪に追われることなく、晴れ間ものぞく穏やかな新年のスタートとなり、


清々しい気持ちです。


昨日は地元の神社、そして猿賀神社へと初詣にでかけ、その後妻の実家に挨


拶へ。

 そして、本日2日より、2017年の切り初めです。この時期としては比較的


気温も高く、真冬の防寒着だと汗ばむくらいです。りんごの花芽も良好。あ


とはりんごの生育に遅れない様に、計画的に剪定を進めたいと思います。

2016年産りんご、総評

 今月下旬は、葬儀への参列、請負剪定などをこなし、本日数日ぶりに自園


の剪定を行いました。切り納めです。

 今年産のりんごですが、観測史上2番目に早い消雪、それに伴い開花も平


年より早く、当初は大玉傾向かと思われていましたが、夏場の干ばつで一気


に生育が鈍り、収穫してみると全県的に小玉が多く、収量も少なめといった


結果となりました。


病虫害では“黒星病”と“うどんこ病”が目立ち、被害が激しかった地域も


あった様です。来年度からは防除暦が見直され、薬剤、回数ともに増えるそ


うです。私は無農薬栽培論者ではありませんが、あまり農薬に頼り過ぎるの


も、逆に病原菌の薬剤抵抗性を高め、それも要因かなと考えているので、来


年度も減農薬で特別栽培に取り組むつもりです!


 また今年は県の品評会で「金賞」をいただけました。当園のりんごは樹齢


が古い昔の系統のふじでなので、意外でした。魚肥を秋に撒いている事、ふ


じの葉摘みは9月25日頃から行っている事、その二つが大きな要因かなと思


っています。

りんごを栽培している私たちは、目指す所はおそらく一緒、“美味しいりん


ご”!!その実現に向け、やるべき事をタスクに落とし込んで、来年も一歩


一歩前へ進んでいきたいです。

 多くの方に支えられ、2016年も充実した一年となりました。ありがとうご


ざいました!それでは良いお年を。